息子が幼いころ、おもちゃが動かなかったり、工作がうまく組み立てられないなど、自分でなかなか思うようにいかないことがあると、少し癇癪も起こしつつ、
「で、で、でぎない…う、う、う…うあ、ああ~ん!!!」
と、悲しい顔で涙を流しながら私のところへ来たものです。
ちょっとした勘違いや、手先がまだまだ器用でないため大人と同じようにスムーズにやってみたくても出来ず、その都度挫折しそうになったり、悔しい思いを繰り返し徐々に自分で出来ることが増えていく…。
「ああ、これが成長するってことなのだなぁ…」
と、しみじみ感じたものです。
そして、時は流れに流れて…
私は元々様々なアナログ素材で絵を描いてきましたが、お世話になったDTPの方より「CGでやっていかないと時代に合うものを作れなくなる」とアドバイスをいただき、IllustratorやPhotoshopでアナログで描いたものに味付けをしつつ「なんちゃってデータ化」をするようになりました。
が、ワンクッション余計な手間もかかるため、もっとスムーズに自由に描きたいと思うようになり、新しい描画ソフトとペンタブレットを手に入れたのですが…これが…まったく思うように描けない!!やってもやっても形をとることが出来ず、
「あ~もう無理だ~~!!」
と、イライラしては描くことをやめる…そんな日々を数年過ごしてきました…。
ある日、思い切ってすでに自立して活動をしている息子に、
「息子よ…おかあちゃん、ちっとも絵が描けないんよ…。」
と泣きついたところ、丁寧にソフトとペンタブの設定方法(そもそもそこが出来ていなかった…)を教えてくれました。
「わからないことがあったら教えるから、いつでも聞きにおいで!」
とも言われ…もうすっかり逆転現象(笑)おかげで、一人悶々していた数年が一日で解決しました。(息子感謝!)
数年前から「老害」という言葉が当たり前に使われるようになりました。新し時代のスタンダードに適応しきれなくなったにもかかわらず、自分自身を刷新せず、自分の時代のスタンダードに合わせるよう強要にしてたら、そりゃ「害」と言われてもしょうがない。(自分が反対の立場でもうざいわ…)
テクノロジーが日々進化していき仕事の仕方も、人と人のつながり方も急激に変化しいる現代、
「はて?」
と、なることが次々と出てくるのは致し方ないのですから、
「どういうことなのか、わからないです…」
と、素直になって若い人たちに教えてもらった方が、時代にもなじみやすく、きっともっと生きやすくなるような気がします。
確かに時の流れを深々と刻んだ顔で、自分の子供や孫と同じ世代の人たちにお願いするのはちょっと恥ずかしいかもしれませんが、昔の方も「老いては子に従え」と言っています。地団駄踏んでイライラ当たり散らし、挙句の果てには孤立していくよりも、ずっとずっと良いと思う今日この頃なのです。